2008年10月20日月曜日

2. お気遣い、有難う御座います

金曜夜だ。この土日で何かあれば、月曜は窓を開けてのスタートになる。
ポジションを整理する可能性もある。まあ、指標発表後もある程度落ち着いてるので、今夜は心配ないかもしれない。

なぜドル高なのか?

こう説明すると分かりやすいかもしれない。

1980年代から市場原理主義をアメリカが持ちこんだ。約20年間この動きが止まらなかった。
アジア通貨危機、ITバブル崩壊・・・など色々な危機を乗り越えたが、今回は無理なようだ。

体でたとえるなら「アメリカ=心臓」「米ドル=血液」「金融会社=酸素」「体=全世界」とする。
アメリカは、市場主義を各国に持ちこみ、規制緩和で米国の資金を大量に世界にばらまいた。
1980年当時はまだ体も内臓も元気だった。血液に酸素をどんどん流し込み、体中隅々まで血液を送り込んでいった。
おかげで、どんどんからだが成長してきた。
成長と主に、体自身もよく動くようになってきた・・健康だ!
しかし、たまには大怪我(バブル)もする。手や足・・・しかし末端なので止血さえうまくいけば、身体に影響はない。
時間も経てば、傷口もふさがる。また運動も出来るようになる。
しかし外科手術の際、輸血のために合成血液(合成金融商品=ベバレッジを効かせた金融商品)が使われた。過去は
献血による血液だったが、献血では間に合わなくなってきた体。
しかし昨年、合成血液(合成金融商品=ベバレッジを効かせた金融商品)に「エイズウイルス(サブプライム)」が
混入していることが判明・・・・しかし事既に遅し、血管に沿って体中のに「エイズウイルス」がある事が判明した。
2007年から徐々に体は弱り始めた・・・。今年に入り、元気だった体も色々なところで、エイズの発症の兆候らしき現象が出てきた。
そこで、医師団(アメリカ)は発症を遅らせるワクチン(公的資金)を投与(ファニーメイ、フレディマック)。多少の安心感が出てきた。
医師団の中の一番偉い「ブッシュ」先生が「肺ガンも併発している」と誤診判断
医師団の了解なしに「肺の切除手術」を断行(リーマン)し、片方の肺を全て取ってしまった。
肺が一つなくなった結果、酸素が十分に行かなくなった・・・・
併発した病気は、実は心筋梗塞(世界恐慌)だった・・・と言うのが、現在の状況だろうか?

日本でも、リーマン破綻で資金が凍結してしまい、閉鎖となっていくショッピングモールもある。

ではなぜ心筋梗塞なのに、ドル高、円高か?
単純にベバレッジを使った取引から、リスクを取りたくないために資金を引き揚げている。
元々、低金利の国(日本など)で資金調達(借金)されていたため、高金利の国などから資金引き上げに伴い、
自国通貨が売られ、借金を返済(円買い)→米国に資金が戻る(ドル買い)の動きが活発化している。

それの代表例が「アイスランド」。金融機関の資産総額が、自国のGDPに対して9倍まで膨れあがっている。
金融機関を国有化したが、実質的には政府が金融機関を救う手立てはないそうだ。為替相場は、30%以上下落している。


さて円高だが
超低金利で、当面上にもしたにも行かない日本は、金融面で安定通貨として買われている。
それに加えての円キャリートレードの逆流で、日本円は買われやすい状況が続いている。

しかし、この流れがいつまでも続く(円買いはあるかもしれない)わけではない。
住信基礎研究所の伊藤洋一さんは「いつまでも株を売られ続けることはない」「人間、必ずご飯を食べ、食べるための
食糧を輸送する。今の一方的な流れは、必ず止まる」と話している。

US$はアメリカに帰っている。しかしこの過剰流動性で生まれた大量な資金が、このままジッとしてるはずはない。
一旦戻ったお金が、また次の方向に走り始める。市場原理主義が生きている以上、アメリカに資金は眠らない・・・・。
毎日、日銀はドル資金を大量に市場に出し続けている、EU各国もそうだ。
流れがいつか割り始めるかだが?その時またドルは売られるだろう。

ロシアも怖い。ほとんどの資金を海外からの借金で賄っているからだ。
資金が止まれば、ドイツに波及すると言われている。
ユーロも、実は爆弾を抱えながら走っている。
こんな、クレージーな市場で、元々取引高が低い「高金利通貨」は大きく変動してしまう原因になっているそうだ。